2021.08.05
岡崎森林組合の組合だより2021年8月号です。
今月号の内容は以下の通りです。
1.組合長挨拶
3.名義確認のお願い
5.マキホーダイ!
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岡崎森林組合だより(pdf)
1.組合長挨拶
ご あ い さ つ
暑中お見舞い申し上げます。皆様には、常日ごろ、岡崎森林組合の活動に、温かなご指導ご支援をいただいておりますことを心より御礼申し上げます。
一向に収束の気配を見せないコロナのパンデミックは、社会経済から日常生活に至るまで、人々の行動から自由と元気を奪っています。
こうした中で、第47回通常総代会は昨年に引き続き、縮小会議と書面表決という変則的な形での開催を余儀なくされました。ウイルス禍の下であるとはいえ、全員の総代様の出席が叶わなかったことは誠に残念で、申し訳なく存じております。
さて、令和2年度決算は、事業損益、経常損益ともに2年連続の黒字決算を計上することができました。本組合の設立100周年に恥じない数字であることをご報告します。
原木生産の面では、コロナ禍による経済動向への懸念から期初の出材を手控えた結果、通常年を大幅に下回る結果となりました。「農中森力基金事業」に採択された「ぬかた、木望(きぼう)の森~新たな森林整備にむけて~」もコロナ禍の影響下で工程変更と事業規模の縮小を余儀なくされました。
しかし、この2点を除けば各部門とも堅実に計画を達成し、とりわけ労働災害・事故ゼロを実現し、本組合の第一の行動目標である「安全力」を貫くことができました。
これらは、関係者、組合員の皆さまのご指導の賜物、「良い山を造り、守る」という組合の原点に立った役職員一同の精励のあかしであり、深く感謝申し上げます。
なお、岡崎森林組合は先にも触れましたように2021年(令和3年)、遥かな前身の「河原土工森林組合」が創設された1921年(大正10年)から100年を迎えました。これを当時の先見性+先進性に学び未来の岡崎の森林の持続可能性を高めていく温故知新の機会としたいと存じます。今回この思いを込めて「岡崎森林組合100年の歩み」を編むこととしました。別冊として同封いたしておりますのでご高覧くだされば幸いです。
ところで令和3年4月から施行された改正森林組合法は組織の近代化を求めています。岡崎森林組合も出来るところから段階的に組織改革を進め、「意欲と能力のある林業事業体」として“山と森の現場”からモノ言い、行動する経営技術集団でありたいと考えています。
このところ「ウッドショック」といわれ、木材供給不足と材価急騰などを訴える声がさかんです。確かに深刻な現象なのですが、不思議なのは、そこに原木の生産・供給者である山元(森林所有者=森林組合員)の存在や林産・造林・育林のプロセスやコストについての理解・配慮が全く欠落していることです。木材は、畑の大根やキャベツのように、山から直ぐにも抜けるものと誤認されているようです。
このような現実に立ち向かい真に森林の持続のための行動を起こしていくのも、これからの森林組合の重要な役割です。
私たちは、先達の築いた百年を、これからの新たな百年につないでいく“接ぎ木”にならねばなりません。皆様の変わらぬご指導・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
代表理事組合長 眞木宏哉
2.岡崎森林組合 第47回通常総代会
6月26日(土)午前9時より森林組合前の岡崎市農村環境改善センターにて第47回通常総代会を開催致しました。
今回も新型コロナ感染リスクを考慮して来賓の出席はご遠慮願い、出席される総代も最小限とさせていただきました。
また170名の総代より書面議決権行使書の提出をいただき、上程された議案の全てが可決・承認されました。
前年同様、例年とは勝手の違う総代会となりましたが組合員、総代の皆様、当日議長を務めて下さった夏山町の鈴木泰孝氏をはじめ、多くの方のご協力のおかげで無事終えることができました。
この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
☆ 議 決 事 項
◎第1号議案
令和2年度事業報告、貸借対照表、損益計算書、剰余金処分案、注記表、附属明細書、承認の件
科目 | 収益 | 費用 | 損益 | 備考 |
---|---|---|---|---|
事業総利益 事業管理費 事業外収益 特別損益 法人税等 |
390,422,126 – 7,921,879 0 – |
275,191,341 59,481,367 2,133,358 0 17,928,997 |
115,230,785 △59,481,367 5,788,521 0 △17,928,997 |
|
計 | 398,344,005 – – |
354,735,063 – – |
43,608,942 10,587,473 54,196,415 |
当期剰余金 前期繰越剰余金 当期未処分剰余金 |
令和2年度 剰余金処分案
科 目 | 内 訳 | 小 計 | 合 計 |
---|---|---|---|
当期未処分剰余金 | 54,196,415 | ||
剰余金処分額 法定準備金 任意積立金 |
– 当期剰余金の1/5以上 – |
– 10,000,000 25,000,000 |
– – 35,000,000 |
次期繰越剰余金 | 19,196,415 |
◎第2号議案 令和3年度事業計画決定の件
令和3年度の岡崎森林組合は、新型コロナウイルス感染により世界的に悪化する景気状況下にあっても、「森を育て持続させ、その生産力を増進させる」「組合員の社会的・経済的地位の向上を図る」という組合の基本目的(森林法第1条より)の追求を怠ることなく、人・環境・木材のベストミックスにより、組合員にとって真に役に立つ存在となるよう努めます。
このため、引続き事業の重点を「森林整備」、「林産(販売)」、「環境」に置き、次の基本方針のもと各計画目標の達成を目指します。とりわけコロナとの共存を強いられる中で柔軟かつ現実的な事業展開を心がけ、「財務の健全化と見える化」を進めます。
①「お客様(山主)の声は天の声」と心得、「安全力+提案力+技術力+経営力」を高めることにより、信頼される森林管理のプロ集団をめざします。協同組合の原点に立ち返り、組合員の皆様と共に地域の森をになう「使命・責任・痛み・将来価値」を共有します。
②森林・林業の大変革ともいうべき「森林経営管理法」「森林環境譲与税」が始動しています。新制度が、地域森林の再生及び組合員の利益に真に貢献するものとなるよう組合の組織を挙げ、岡崎市と連携して柔軟・的確に対応していきます。
③上記の新たな仕組みにふさわしい意欲と能力のある林業経営体として、施業における収益vs費用、受託vs請負、員外サービスvs員内サービスなどの構造的関係性について一層の改善を進めます。
④安全の確保は、職員の幸せの源泉であり、最大の経営資源でもあります。安全大会、月例安全研究会、緊急安全集会、始業時ミーティング、リスク・マネージメント等を励行し、「教育」を「共に行く研究」と位置づけ、事故撲滅を期していきます。
⑤安全で安心な市民生活を上流から守る間伐の岡崎市推進目標実現のため、あいち森と緑づくり事業、造林事業、矢作川水源基金事業など関連施策を活用し、行政、山主、地域と最大限の協働作業を展開します。
⑥これまでの間伐を中心とした育てる林業に加え「伐る・使う→植える→育てる」という循環型林業の推進に取り組み、森林・林業のサイクルを取り戻す。このため引続き国・県の関連事業に積極的に対応し、再造林を前提とした節度ある皆伐施業を行います。また、管内に健在する自伐林家とも連携し、長期施業管理受託も視野に入れていきます。
⑦林産部門では、コロナ禍の厳しい流通環境のもと4,500㎥超の生産・販売を目標とし、岡崎材への根強い要請に応えていきます。施業地の先行的確保、原木の付加価値向上のため採材・造材技術の錬磨、路網・集材システムの整備、販売力・情報力の強化など総合力の強化に努めて参ります。加えて再造林が可能となるような山側(元)への収益還元(フェアトレード)の実現を目指します。
⑧森林の環境貢献はじめ多面的な機能への正当な評価と還元を先導的に推進するためのシステムとして、引続きフォレストック認定によるCO2吸収量のクレジット化・販売を推進していきます。
⑨ICT、ドローン、レーザー測定等新たな技術による森林管理の手法を活用し、林地境界明確化、森林資源調査、FSCなど森林認証、木材の新たな需要開拓等へ柔軟にアプローチを進めていく。あわせて森林の空間・資源利用の新たな可能性も模索していきます。
⑩都市型森林組合ならではの立地特性を活かし、岡崎の持続的発展に寄与し、市民生活に寄り添い親しまれる事業展開に取り組んでいきます。
⑪組合の宝であるマン・パワーの質・量の確保・養成に努めて参ります。引き続き各種資格取得奨励や緑の雇用制度の活用等により、職員のモチベーション・アップを図るとともに男女差を超え人が活きる明るい職場を維持していきます。
岡崎森林組合は、2021年度に前身の「河原土工森林組合」の創設(大正10年)から数えて100年を迎えます。この機会を、当時の先見性+先進性に学び、未来の岡崎の森林の持続可能性を高めていく温故知新のチャンスといたします。昨年度まで取り組んだ「ぬかた、木望の森づくり」(農中森力基金事業)は、まさに100年前、最初の鍬を入れた林地を対象としており、そのレガシーを辿り、今後の100年の森づくりの道しるべにして参ります。
◎第3号議案 令和3年度各種手数料決定の件。
◎第4号議案 岡崎森林組合定款および附属書役員選任規程の一部改正の件。
◎第5号議案 令和3年度借入金の最高限度決定の件。
◎第6号議案 令和3年度余裕金預け入れ先決定の件。
◎第7号議案 一組合員に対する、貸付金額及び利率の最高限度決定の件。
◎第8号議案 一組合員の負担する債務に対する債務保証の最高限度決定の件。
◎第9号議案 令和3年度における理事及び監事の報酬額決定の件。
◎第10号議案 総代会の議決事項補正変更承認の件。
3.名義確認のお願い
相続などで山林所有者の変更・住所変更などございましたらお電話、ホームページのお問い合わせ等でご一報ください。届出用紙をお送りします。
他にも住所・氏名の変更や間違い、古い名義のままのものがありましたら岡崎森林組合までご連絡をお願いします。
≪必要な書類≫
・持分承継加入申込書(組合からお送りします)
・山林を相続したことが分かる書類(遺産分割協議書、固定資産税の納税通知書など)
<電話>0564-83-2344 <FAX>0564-83-2428
ホームページの「お問い合わせ」
https://okamori.org/contact.html
毎年組合だよりを発送しても
かなりの部数が宛先不明で返ってきてしまいます。
連絡手段が無くなってしまうと大事なお知らせもできません。
早めのお手続きをお願い致します。
※山林・不動産の名義変更とは異なります。
森林組合では不動産登記は行っておりません。
4.岡崎市森林整備ビジョンを改訂しました(令和3年3月改訂)
岡崎市森林課
岡崎市の森林は市域の約60%を占めており、わたしたち岡崎市民は、雨水を土壌に貯めゆっくりと下流に流し洪水を防ぐ機能や土壌を崩れにくくし、災害を防ぐなどの森林の持つ公益的機能による恩恵をたくさん受けて、生活しています。
岡崎市の貴重な財産である森林を、後世に受け継いでいくために、平成23年3月に「岡崎市森林整備ビジョン」を策定し、100年後の望ましい森林の姿を目指し、森林の整備や森林環境教育などに積極的に取り組んでまいりました。
この度、令和2年度に10年の短期目標を迎え、これまでの取組の結果や社会・経済・環境の変化、社会情勢の要求、計画の実効性を高めるための進捗管理を踏まえ、上位計画である「第7次岡崎市総合計画」や関連する計画と整合を図ることが必要となり、策定から10年間の取組の評価と岡崎市の森づくりの方向性を確認し、社会・経済・環境などに対応するために、令和元年度に「岡崎市森づくり協議会」を設置し議論を重ね、「岡崎市森林整備ビジョン」の改訂を行いました。
今後も継続して取り組んでいく課題と新たに発生した課題を整理し、「めぐみ・うるおい・やすらぎが共生する 岡崎らしい森林」を目指し、施策に取り組んでいきます。
※森林整備ビジョンのお問い合わせ
岡崎市経済振興部森林課森林企画係
<電話>0564-82-4123
ホームページ
5.マキホーダイ
5年前に始めたマキホーダイもおかげ様で多くの方にご利用していただいています。
組合土場に置いてある雑木等をご自身のチェーンソーでカットして自分の車に好きなだけ積んでもらうサービスです(過積載にはご注意下さい)。
☆☆料金(全て税込)☆☆
乗用車 2,200円
軽トラック 3,300円
1tトラック 5,500円
それ以上 7,700円
注
どれだけ積んでも料金は変わりません。
お手伝いは致しません。
いつ伐ったかは選べません。
樹種はいつも変わります。
○○はありますか? といった質問はご遠慮下さい。
6.夏季休業のお知らせ
8月12日(木)~16日(月)
※9日(山の日振替休日)は通常営業致します
〒444-3612 岡崎市明見町字田代9番地1
<電話>0564-83-2344 <FAX>0564-83-2428
岡崎森林組合 https://okamori.org/