2015.09.03
岡崎森林組合の組合だより2015年8月号です。
今月号の内容は以下の通りです。
1.ご挨拶にかえて―「木を活かし 未来へ届ける ふるさとの森」―
4.手数料及び利用料
1.ご挨拶にかえて―「木を活かし 未来へ届ける ふるさとの森」―
代表理事組合長 眞木 宏哉
暑中お見舞い申し上げます。
組合員はじめ関係者の皆さまには、日頃ご協力・ご支援を賜わっておりますことを役職員一同心より感謝申し上げます。
或時は 入会みやざきの高嶺よぢのぼり 谷わたり山測りしは
きのうのごとし 山のいただきに雷雨を浴びて 草にかがみき
或時は 石楠いけし室のうち 製図をしつつ夜ふかくを居き
これは、歴史をさかのぼることおよそ100年、明治40年代に旧額田郡宮崎村(現岡崎市)村有林事業計画策定にあたった愛知県森林官依田貞種(秋圃)の山林調査の喜びと労苦を歌に託した「秋圃愛樹頌」の一節です。
時移り、人は変わりましたが、今日の私ども岡崎森林組合の仕事は、今なおその頃と同じ情熱と汗を共有しております。造林、林産、間伐・・・組合員の皆さまからお受けする施業のほとんどは、このような山の地を這う作業から始まります。皆さまの負託にこたえ大切な山林を出来る限り綺麗に仕立ててお返ししたいと念じながらの私たちの日常です。
本年5月17日石川県小松市において開催された「第66回全国植樹祭」に参加いたしました。見事な日本晴れの下、天皇・皇后両陛下の素手で土に親しまれる手植え・手播きの御姿に感動を覚えましたが、それ以上に脳裏に焼付いたのは大会テーマのことばでした。
「木を活かし、未来へ届ける ふるさとの森」
そうです。今や、森林資源を積極的に利活用し、日本の森に健康体を取り戻さねばなりません。全国植樹祭は、長い間「木を植える、緑化を進める」をテーマとしてきましたが、今はその結果もたらされた森林資源の膨大な蓄積をなんとか有効に活用していきたい。循環型の資源として国民生活や地球環境にもっと役立てたい。その意味で、今回は、森林・林業の現状と今後のありかたを方向づける画期的な植樹祭であったように思いました。
超肥満の成人病に罹ってしまった私たちふるさとの森に再び強くしなやかな健康を取り戻したい。眠れる獅子の眼を醒ませたい。そのために行動しなければならない。
これは、私たち岡崎森林組合自体の基本的な理念でもあります。
本年6月末、第41回岡崎森林組合通常総代会を開催いたしました。平成27年度の事業計画はじめ諸案件が承認されました。
組合は役職員一丸となり、これら事業を通じ、その理念に少しでも到達できるよう力一杯精進して参る覚悟です。皆さまにはぜひ私たちの事業パートナー(共同事業者)として厚い指導と応援を頂きたいと存じます。どうかよろしくお願い申し上げます。
2.岡崎森林組合第41回通常総代会開催
第41回通常総代会が、6月27日(土)午前9時より、岡崎市農村環境改善センターにおいて開催されました。
森林組合総代171名(本人出席121名・書面議決権行使者50名)が出席、選任された鹿勝川町の平川政彦議長の議事進行により、上程された全議案が可決・承認されました。
内田岡崎市長さまをはじめ、多くの来賓の方々のご臨席を賜り、盛会のうちに総代会を終えることができました。
以下、その内容について報告します。
☆ 議 決 事 項
第1号議案 平成26年度事業報告(pdf)、貸借対照表(pdf)、損益計算書(pdf)、剰余金処分案(pdf)、注記表、付属明細書、承認の件・・・承認
※ 決算報告 (円)
科目 | 収益 | 費用 | 損益 | 備考 |
---|---|---|---|---|
事業総損益 事業管理費 事業外損益 特別損益 法人税等 |
287,383,665 ー 8,041,037 456,842 ー |
224,619,137 56,696,475 1,523,188 2 2,735,198 |
62,764,528 △56,696,475 6,517,849 456,840 △2,735,198 |
|
計 | 295,881,544 | 285,574,000 | 10,307,544 8,897,016 19,204,560 |
当期剰余金 前期繰越剰余金 当期未処分剰余金 |
※平成26年度 剰余金処分案 (円)
科目 | 内訳 | 小計 | 合計 |
---|---|---|---|
Ⅰ 当期未処分剰余金 | 19,204,560 | ||
Ⅱ 剰余金処分額 1.法定準備金 2.任意積立金 |
2,100,000 7,000,000 |
9,100,000 | |
Ⅲ 次期繰越剰余金 | 10,104,560 |
第2号議案 平成27年度事業計画決定の件(pdf)・・・承認
◎運営の基本方針
岡崎森林組合のよって立つ基本姿勢は、言うまでもなく平成26年度と同様「森林の保続と森林生産力の増進」という公益的性格、並びに「森林所有者の社会的・経済的地位の向上」という協同組合的性格であります。
本年度もこの森林組合法の示す二つの原点に愚直に回帰し、組合の全てを「森林再生・林業活性化」の実現にそそぎ、後に続く世代に誇れる森を造っていきます。
このような観点から、平成27年度事業の重点を「林産(販売)」と「森林整備」に置き、下記の事項に取り組みます。
1 提案力+技術力+経営力+安全力 を高め、信頼される森林管理のプロ集団をめざす。このことによって、組合員へ奉仕し、地域社会・地球環境へ貢献する。
2 森林経営計画への積極的取り組みによって、森林再生・林業活性化を確かなものとし、事業地の先行的確保を進める。
3 自伐型林業とも連携し、長期施業管理契約などによる循環型森林管理の実現をめざす。
4 国・県の間伐対策事業および岡崎市森林整備ビジョンの掲げる間伐目標の推進に協働する。
5 施業の団地化・集約化に努める。その前提となる林地境界明確化などのため調査測量業務の充実を図る。
6 高性能林業機械の有効活用とオペレーション技術の向上を進める。
7 路網整備、架線集材等により素材生産性の向上をはかる。
8 山元への利益還元をはかるため、素材原木販売の営業力・情報力を強化する。
9 原木の付加価値を高める採材・造材技術の向上、加工技術の開発に努める。
10 都市的立地特性を踏まえた事業開拓に取り組む。
11 組合の宝であるマンパワーの必要な質・量の確保・養成に努める。
12 本組合事業の低い収益率の改善、いいかえれば事業総収益に占める総費用の圧縮、経費の縮減を至上命題の一つとし、従来にも増して全職員のコスト意識を高め徹底的な業務改革を進める。
岡崎市は市域の6割を山林が占める「森林都市」です。森林の適正な管理を抜きにしては、個人の山林資源の再生も、都市としての発展も望めません。その森林を育み守る事業を託されているのが専門技能集団「岡崎森林組合」です。組合による森林施業は確実に山の資源価値を増大させ、都市を強靭化します。「組合の事業活動」が森林・林業再生のカギだといっても過言ではありません。
以上のような基本方針のもと、各計画目標の達成をめざし、「組合の健全かつ持続的発展」のため役職員一丸となって努力して参ります。
※ 損益計画(pdf)はこちら
第3号議案 平成27年度各種手数料決定の件・・・承認
第4号議案 定款の一部変更の件・・・承認
森林国営保険法が法律名を「森林保険法」に改められ、本文において「国営」の文字がなくなったこと、および、森林保険業務が「森林総合研究所」に移管されたことに伴う定款の整備。
第5号議案 平成27年度借入金の最高限度決定の件・・・承認
借入金の最高限度は、金1億円(ただし財務処理基準令で定める農林水産大臣の指定するものを除く)としたい。
第6号議案 平成27年度余裕金預け入れ先決定の件・・・承認
余裕金預け入れ先金融機関を、あいち三河農業協同組合、
三菱東京UFJ銀行岡崎支店、岡崎信用金庫本宿支店、
ゆうちょ銀行、農林中央金庫名古屋支店としたい。
第7号議案 一組合員に対する、貸し付金額及び利率の最高限度決定の件・・・承認
一組合員に対する貸し付金額を最高100万円、利率を最高年10%としたい。
(ただし財務処理基準令で定める農林水産大臣の指定する貸付金を除く)
第8号議案 一組合員の負担する債務に対する債務保証の最高限度決定の件・・・承認
一組合員に対する債務保証の最高限度を、金100万円、毎事業年度内における最高限度を、金500万円としたい。
第9号議案 平成27年度における理事及び監事の報酬額決定の件・・・承認
理事報酬総額(950万円以内)監事報酬総額(90万円以内)
第10号議案 総代会の議決事項補正変更承認の件・・・承認
この総代会において議決した事項のうち、行政庁に提出する書類で補正変更 を必要とする場合には、その主旨に反しない範囲内において、その変更を理事会に一任されたい。
※詳しい内容について知りたい方は、組合にお問い合わせください。(℡83-2344)
なお、今回の総代会で専務理事の交代が報告されました。
杉浦専務(右)、長い間組合を支えて下 さりありがとうございました。
荻野新専務(左)、これからよろしくお願い致します。
(ただし役員の改選は2年後ですので、杉浦さんには理事として今後とも組合を支えて頂きます。)
3.組合員(ご家族)のみなさまへ
相続で山林所有者の変更、住所変更等がありましたらご連絡ください。組合では登記変更の情報が入りませんので、ご協力をお願い致します。
相続などで山林所有者の変更、住所変更等の異動がありましたらご連絡ください。届出用紙をお送りします。また、その他にも、氏名・住所の間違いや変更、また古い名義のままのものがありましたら、お手数ですが森林組合までご連絡をお願い致します。
組合員の死亡による相続で山林を取得した
→ 相続による加入申込書
《添付書類》
・遺産分割協議書、固定資産課税明細表書類、登記済書(どれか一部のコピー)
住所が変わった等
→変更届(住所・連絡先の変更、組合員死亡により登記完了までの宛先変更)
※電話連絡やFAXでもOKです。
すべての山林を売却した
→脱退届 (※年度末の脱退となります)
※脱退の出資金返金は年度末となります。また、規約により脱退申請は年度末60日 前までとなっており、期日を過ぎますと翌年度の脱退となりますのでご了承ください。
4.手数料及び利用料
第3号議案 各種手数料決定の件
事業種目 | 手数料 | |
---|---|---|
森林整備事業手数料 | 事業費の13%以内 | 員外19.5% |
森林整備事業諸経費 | 事業費の20%以内 | 員外30% |
受託林産事業手数料 | 事業費の13%以内 | 員外19.5% |
受託林産事業諸経費 | 事業費の17%以内 | 員外25.5% |
受託販売事業 | 販売代金の6%以内 | 員外9% |
造林補助金取扱手数料 | 補助金額の10%以内 | |
調査測量手数料 | 1人1日当り20,000円以内(含む内業)+森林整備手数料 | |
林地供給手数料 | 契約金額200万円未満 4% | |
契約金額200万~400万円未満 3% | ||
契約金額400万円以上 2% | ||
積上げ方式で売渡人買取人双方より | ||
農林漁業資金取扱 | 実費(用紙・印紙等の代金) | |
各種証明書 | 立木証明1筆1,000円 | 員外1,500円 |
但し2筆目から1筆200円 | 員外300円 | |
その他1件1,000円 | 員外1,500円 | |
製材賃挽料 | 額田木材製材組合協定価格 |
機械 | 利用料 |
---|---|
トラック10T ヒアブ(グラップル付き) | キロ200円 日20,000円(運転手別途) |
トラック3T キャンター | キロ150円 日15,000円(運転手別途) |
トラック1.5T トヨエース | キロ100円 日10,000円(運転手別途) |
ダンプ2T | 時間2,500円 日15,000円(運転手別途) |
パッカー車 | 時間2,500円 日15,000円(運転手別途) |
バックホー0.25㎥ | 時間4,000円 日25,000円(運転手別途) |
フォワーダ | 日20,000円(オペレータ別途) |
プロセッサ | 日20,000円(オペレータ別途) |
スイングヤーダ | 日20,000円(オペレータ別途) |
回送費 | 岡崎市内 往復 15,000円 |
木材運賃(㎥当り) | 岡崎市内 2,500円 |
岡崎市外 3,000円 | |
森林組合土場入 2,000円 |